プロのピッチと愛する地域。「一緒に強くなる」という新たな挑戦!
サッカー部 主将 前田 快
人間科学部 人間科学科4年
出身地:京都府
出身校:大手前高松高等学校
J1チームで活躍する前田選手に、成長の秘訣や今後の活躍について伺いました!
神奈川大学サッカー部からJ1のアビスパ福岡へ。現役大学生Jリーガーとして新たな道を切り拓く前田選手に、アスリートとしての成長の秘訣について質問。すると意外な真相が見えてきました。
「神大サッカー部主将でありJリーガーである前田選手の周りに、なぜ高齢者が?」。写真を見てそんな疑問を抱く人もいるかもしれません。そこには、競技の枠を超え、地域社会と深く結びつきながら成長を続ける、新しいアスリートの姿があります。
今回は、アビスパ福岡への加入が決定し、J1の舞台で戦いながら神奈川大学サッカー部を牽引する前田快選手にインタビューしました。
INDEX
これまで築いてきた「技術と理論」をプロの舞台で証明したい
J1アビスパ福岡への加入という大きな一歩を踏み出した背景には、これまでのサッカー歴と神奈川大学で積み上げてきた「技術と理論」への確かな自負がありました。神大サッカー部は、単に競技としての技術を培うだけでなく、戦術への理解や人間としての成長を重んじる場所です。「これまで築いてきたことが、プロという最高峰の舞台でどこまで通用するのか。それを自分自身のプレーで証明したいんです。」その想いは、単なるキャリアアップではなく、自らを育んでくれた神大サッカー部の在り方とその正しさを証明するための挑戦でもあります。現在、週単位でプロの練習拠点である福岡と神奈川大学を行き来する日々ですが、「両立を果たすための徹底した自己管理は神大で養ってきた」と語る前田選手。場所は離れていても、神大スピリットが途切れることはありません。

高齢化が進む団地を全部員の学生寮とする、新たな取り組み
そんな前田選手の本学でのクラブ活動を語る上で欠かせないのが、高齢化が問題となっている「竹山団地(横浜市緑区)」との深い関係です。2020年から始まった本学と神奈川県住宅供給公社との連携協定後、神大サッカー部は「竹山団地プロジェクト」をスタートさせ、同団地を全部員の学生寮として活用(一部の学生スタッフを除く)。同時に、健康体操教室やヨガなどのプログラム、スマートフォン利用に関する相談スペース、食事の場を地域に開放した「竹山キッチン」など、部員たちによる住民との交流やボランティア活動を進めてきました。


何のために戦うのか?それはシチューの温もりが教えてくれた
前田選手も福岡から本学に戻れば、高齢者の方々へ向けたスマートフォン相談員に戻ります。一見、競技とは関係のないこの取り組みを、前田選手はどのように受け止めているのでしょうか?「入部当初は、僕も“面倒だな”と思っていました。でも住民の方々と向き合って使い方を説明していると、考えていることを言葉にして伝えるって結構大変だと実感できたんです。これはサッカーでのコミュニケーションにも通じていて、自分の経験や思いをしっかり言語化してチームと共有することがいかに大切かを知るきっかけになりました。」さらに、人は自分一人で育つのではないという気づきにもつながったとのこと。「たまに、近所のおばあさんが、シチューつくったからこれ食べて!とか、野菜採れたから!って持ってくることがあるんです。ああ、なんか応援されてるなぁって心がじーんとして。その瞬間、“自分は何のために戦うのか”の答えが見えた気がしました。“自分は、この人たちと一緒に強くなっていくために戦うんだ”と。」プロとしての成長を内包する、一人の人間としての成長の場が、前田選手の未来をより大きなものにしていると言えそうです。

「全員で一緒に強くなる」。それが神大サッカー部の誇り
前田さんの挑戦は、自分一人の成功で完結するものではありません。彼は現在、プロの厳しい環境で得た最新の練習法やテクニック、そして高いマインドセットを、惜しみなく神大のチームメイトに還元しようとしています。自分が得た知見を共有することで、チーム全体の基準を引き上げ、神大サッカー部をより強い集団に進化させることが彼の願いです。「自分が強くなることで、地域の人も、チームも一緒に強くなっていく。そんなサイクルを作りたいんです。」この「共創」の姿勢こそが、神大サッカー部を象徴する魅力であり、前田さんが最も大切にしているポイントのように感じられました。一方的に支えられるのではなく、選手が活躍することで地域に活力を与え、その活力がさらに選手を強くする。この好循環をさらに発展させ、地域とサッカー部が切磋琢磨し合う関係性こそが、彼の考える「真の強さ」なのです。

人との絆を力に変えて。J1のピッチから届ける恩返しと未来
「応援してくださる皆さんに、J1での活躍という最高のニュースを届けたい。」前田さんは、神大サッカー部の仲間や、竹山団地の人々からの応援を常に背中に感じながらプレーしています。「僕にとってプロのピッチに立つことは、自分はどこまで行けるかという可能性への挑戦であるとともに、支えてくれたすべての人々への恩返しでもあるんです。」今後の目標は、アビスパ福岡の主力として輝くだけでなく、神大サッカー部が目指す「自立した強い集団」を生み出すこと。自分と地域が手を取り合い、ともに高みを目指して挑戦を続ける姿。そのひたむきな走りは、これからも多くの人々に勇気を与え、次の神大サッカー部の歴史へと力強くつながっていくはずです。

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※内容はすべて取材当時のものです。