卒業生

武田 段 2008年にDAN TAKEDA FLOWER & DESIGN PTE. LTD.をシンガポールで立ち上げ、フラワーパフォーマンスや「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「カルティエ」など一流ブランドの店舗で花のディスプレイを担当するなど、国際的に活躍しています。

DAN TAKEDA FLOWER & DESIGN代表/フラワーアーティスト
(2003年卒業)

INDEX

01シンガポールでどのようなことお仕事をされているのでしょうか?

2008年にDAN TAKEDA FLOWER & DESIGN PTE. LTD.をシンガポールで立ち上げ、フラワーパフォーマンスや「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「カルティエ」など一流ブランドの店舗で花のディスプレイを担当するなど、国際的に活躍しています。

02大学生時代はどういう風に過ごしていましたか?

1999年に経営学部国際経営学科に入学しました。経営学部を選んだのは、自分の住んでいるところが横浜なので、神奈川大学を元々知っていたということと、国際経営学科という名前に魅力を感じたからです。大学時代は真面目に授業を受けていたのですが、留学したいと思うほど海外に興味もなく、学内イベントにも参加せずに地味な大学生活を過ごしていました。

03大学卒業後は花屋ではなく、飲食関連企業へ就職されたと聞きました。

就職した会社の業績が悪くリストラの動きがあり、その時に解雇となりました。なぜ自分だけがクビになったのか、理解が出来ず当時とても悔しい思いをしました。

 

次の仕事を探しているときに、自分の好きなことを仕事にしている人たちに出会い、好きなことを仕事にしたいと思うようになりました。そこで自分の好きなことは何かと考えたとき、手で何かを作って人を喜ばせることと、花が好きだったので花屋で働こうと決意したのです。

04なぜシンガポールで働こうと思ったのですか?

花屋で経験を積み勉強をしているときに、独立するから花屋を一緒にやろうと声をかけてくれた人がいました。しかし、価値観や働き方が合わず不満が募る日々でした。独立を考えているとき、知り合いが「シンガポールはこれから景気が良くなるから、景気の波に乗ってシンガポールで花屋をやってみたら?」と提案してもらいました。シンガポールへ行こうと決心しましたが、いざ行くとなったとき急に不安になり、シンガポールまでの機内では6時間半号泣をしていました。ただ、負けん気は強いので、日本に引き返すという考えはありませんでした。

05「コネ無し、金無し、英語しゃべれない!」からの海外挑戦はいかがでしたか?

30歳になるまで生活も苦しく安定とは程遠い時代が続き、苦しくて毎日泣いていました。それでも諦めずに、がむしゃらに営業をしながらアンテナを張り続けているときに、高級ブティック店のディスプレイ業務を受注できれば、フラワーアーティストという名前に信用や価値をもたせられるのではないかと気づきました。さらに上手くいけば次の仕事に繋げることも出来ます。強い信念のもと、粘り強い営業を続けた結果、シンガポール国内のルイ・ヴィトン全店のディスプレイを任せていただくことが出来ました。

06学生に向けて

私が働く上で大切にしていることは3つあります。

 

①ピンチが来たらチャンスと思え

24歳で会社を解雇され、悔しい思いをしました。人は、ピンチになったときこそ本質が問われます。もしかしたら、解雇された会社を恨み別の道を歩んでたかもしれません。しかし、過ぎてしまったことを恨んでも過去を変えることは出来ません。私は先を見据え、誰も助けてくれない外国で、英語が話せなくても成功したいという気持ち・信念・情熱だけで突き進みました。あの悔しい思いがなければ今の私は存在しなかったと思います。

 

②好きなことを仕事にする

小学生の頃に折り紙で作った鶴を褒められたとき、とても嬉しかったことを鮮明に覚えています。その体験が元になって、物を作り人を喜ばせることが好きだと気づきました。好きなことをお金に変えるために、仕組みを考え成功を掴めるよう、アンテナを張り続けてください。アンテナを張り続けることで、人よりチャンスを掴む回数が圧倒的に多くなります。「チャンス」と思ったら自分から積極的に掴みに行ってください。チャンスは待ってても向こうから来てはくれません。

 

③あえて険しい道を選ぶ

とにかく他人には惑わされないで下さい。相談をしたときに「やめた方がいい」という人が出てきます。私は、英語も喋れないしコネもない“ないことしかない”という状況でシンガポールに乗り込み、唯一“情熱”がありました。若くてパワーがある今こそ、周りの声に惑わされず自分を信じてください。

07最後に一言お願いします。

大学時代は地味に過ごしていても、国際的に成功することが出来ます、私のように。正直、神大生はコンプレックスを抱えている人が多い印象があります。しかし、コンプレックスを嘆き諦めるのではなく今から自分で出来ることを始めてみてください。また、ゴールばかり見ず、手前のプロセスを大切にしてください。学生の時期から常にアンテナを張り続け、自分を見つめ直し、柔軟に考えればきっと自分の誇れる仕事や出会いがあると思いますよ。

※内容はすべて取材当時のものです。