卒業生

滝本 雄大 大学2年の夏、「海外インターンシップ制度」を利用しロサンゼルスへ。あの日、空港に降り立った感動を僕は一生忘れません。神奈川大学には学内のあちこちに人生のヒントが溢れています。大学の制度をフル活用して、まだ見ぬ人生の扉を開こう!

スポーツニッポン新聞社 編集局・記者
(2019年卒業)

INDEX

01心を掴まれた、海外インターンシップ制度。いざ、ロサンゼルスへ!

8歳の頃から野球を始めました。自分は肩の強さとパワーが売りで、とにかくバッティングが大好きな野球少年でした。4番で、レギュラーで、野球が楽しくて、本気でプロ野球選手を目指していました。しかし、徐々に周りの仲間に実力の違いを思い知らされて。でも野球は好きだったので「何かプロ野球業界に関わる仕事を」そう思いながら将来を模索していました。高校3年の7月、福岡から上京し東京ビッグサイトで開催されていた進学フェスタに参加しました。数ある大学の中で、神奈川大学の先生が行っていたミニ授業に興味を持ち、すぐにパンフレットを手に入れ読んでみると、海外インターンシップ制度が紹介されていました。しかも提携先の職業に、あのシアトル・マリナーズの球団職員がある!もう、これしかない!という思いで、翌月にはオープンキャンパスに参加、翌々月にはAO入試(2021年度以降の入試ではAO入試での募集は行っていません)で神奈川大学の進学を決めていました。
入学後は、もちろん海外インターンシップへの参加を目指していたので、まずは自分の英語力アップのために、ネイティブ・スピーカーと話せる学内のイングリッシュラウンジに通いました。1年前期で初級だった英語のレベルは、1年後期には中級になり、大学2年の春にはスポーツ業界で使える専門的な英語にステップアップしました。
その頃は残念ながら、シアトル・マリナーズが提携先ではなくなっていたので、同じシアトル市内のスポーツジムで働くことを考えていたのですが、なんと面接に落ちてしまったのです。途方に暮れていたところ、自分の熱意を就職課の方が汲んでくださって、現地のエージェントの方と一緒に、「こんなにスポーツと海外に熱心な学生はいないから」と、ロサンゼルスのドジャースタジアムに併設するスポーツジムに斡旋してくれ、インターン先が決定しました。

16年の海外インターンシップでニコと出会い、そのままドジャースタジアムに連れて行ってもらった時の写真
16年の海外インターンシップでニコと出会い、そのままドジャースタジアムに連れて行ってもらった時の写真

大学2年の夏、雲ひとつない青空と西海岸特有のカラッと乾いたあの夏の日、空港に降りたった感動を僕は一生忘れません。早速バスでインターン先に向かうと、ガタイのいいバスの運転手さんが「お前、インターン生だろ?アメリカンドリームを掴んでこい!」と激励の言葉を掛けてくれました(笑)。インターン初日の仕事が終わり、そのまま帰るのももったいなくて、ドジャースタジアムを見に行こうと思い立ちました。ただ、行き方が分からずに辺りを見回していると、ドジャースのユニフォームを着た2人組の高校生が目に止まりました。彼らに話しかけると、「今年からドジャースにはケンタマエダが来ていて、大活躍している。日本の野球に興味があるから教えてほしい。その代わり、俺らがスタジアムを案内するから」と、チケットをプレゼントしてくれたのです。その時に出会ったニコとは、家族ぐるみのつきあいとなり、今でも親交が続いています。海外インターンシップで本物のメジャーリーグに触れたことで、「将来は、メジャーに関わる仕事がしたい」と、さらに自分の将来像が明確になっていきました。

02大学の制度をフル活用!神大には、あちこちに人生のヒントが溢れている。

様々な部活動を応援する部活動応援プロジェクトも行った
様々な部活動を応援する部活動応援プロジェクトも行った

「大学、ホント好きだよな?」これが自他ともに認める僕の代名詞です(笑)。まさにその通りで、四六時中大学にいて、大学の制度をフル活用しました。海外インターンシップ、イングリッシュラウンジを始め、「学生支援プロジェクト」という制度を利用し、平塚キャンパスをボールパークに見立てたスポーツイベントを開催しました。他にも、スポーツを通した交流の場を作るために野球サークルも立ち上げました。
学びの面でも面白さがあり、経営学部ではショップ制度という自分が目指す将来に合わせて、学びを形成できる選択型のカリキュラムを採用しています。この制度そのものが授業だと僕は思っていて、社会に出る前に「自分自身をマネジメントする」経験ができることも、経営学部の大きな魅力のひとつです。
大学には、自ら率先して行動できる環境と、学生の活動を尊重してくれる、個性豊かな先生たちがいます。後藤先生、行本先生、湯川先生、青木先生…、どの先生も気さくに話してくださいますし、先生との会話にも人生のヒントが隠れているはず。
もし今、大学生活に積極的になれていない人がいるなら、小さなことで構わないので、まずは大学の制度を活用してみてください。制度を利用することで歯車が回り、自ずと動き出す環境がきっと生まれます。そうすれば、これまで知らなかった新たな扉が開かれるはず。大学や学部が用意してくれた制度を、もっともっと使い倒してください。

 

03夢は、新聞記者として立つメジャーの舞台。

記者の七つの道具「カメラ、ボイスレコーダー、取材ノート、3種類のペン、双眼鏡、パソコン、取材パスホルダー兼ペン入れ」。取材パスホルダーには神奈川大学のキーホルダーが付いている。
記者の七つの道具「カメラ、ボイスレコーダー、取材ノート、3種類のペン、双眼鏡、パソコン、取材パスホルダー兼ペン入れ」。取材パスホルダーには神奈川大学のキーホルダーが付いている。

インターンから帰国後、大学3年から卒業するまでは、某スポーツ新聞社でアルバイトをしていました。当時は記者になるのが目的ではなく、ここで働いていれば何かメジャーリーグに関係する仕事につながるかも?と思って始めたことでしたが、自分たちの文章に誇りを持って世の中に伝える、記者の皆さんのジャーナリズム精神に強く惹かれました。自分も、自分の目で見たもの、感じたことを世界に伝えたいと、スポーツニッポン新聞社への就職を決めました。
記者になって4年目、今はスポーツ部でオリンピック・パラリンピック、ラグビーなどの担当をしています。大変なプレッシャーの中で金メダルを勝ち取った国枝慎吾選手。東京では陸上で、北京では雪上で驚異の二刀流を成し遂げた村岡桃佳選手。アスリートたちの挑戦を目の当たりにし、その姿に何度も感動してきました。僕が感じた思いを、多くの読者に届けたいと思っています。近々の目標としては、来年、フランスで開催されるラグビーワールドカップで成果を出すことを目標にしています。そして数年後にはプロ野球、いつかはメジャーリーグを担当する記者になることが大きな夢です。ロサンゼルスで出会ったニコは、実は今、ドジャースに関わる仕事に就いていて、いつかメジャーの舞台で会うことを約束しています。自分のアナザースカイであるロサンゼルスで、バットをペンに持ち替えて、自らの力で成功を掴みたいと思っています。

※内容はすべて取材当時のものです。